濁川温泉 新栄館 | 時代が止まったように錯覚する鄙びた秘湯温泉 (北海道森町)

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濁川温泉 新栄館 | 時代が止まったように錯覚する鄙びた秘湯温泉

今回は北海道森町の『濁川温泉 新栄館』に訪問しました。

濁川温泉は北海道の駅弁の一つである「いかめし」の発祥の地である森町にあります。

濁川温泉は温泉街を形成しておらず、山に囲まれた集落の中に複数の温泉宿が点在しています。大きな温泉宿はなく、こじんまりとした民宿のような外観の宿があり、新栄館もその一つです。

函館からは車で約1時間の距離にあり、JR『森駅前』からバスで20分ほどの『濁川』バス停で降りて徒歩約10分のところにあります。『温泉入口』というバス停も手前にありますが、ここで降りると歩く距離が長くなってしまいます。また、路線によっては平日しか運行していない場合もあるようです。駐車場も数台停められる場所がある為、車で訪れるのがベストでしょう。

写真の右側のベージュの建物が新館のようです。入館する際は旧館からです。

入口右手には懐かしさを感じさせるソファがあります。目の前にはインターホンがあり、宿の方をこれで呼び出します。インターホンで出てこない場合はここに電話してくださいと電話番号の書かれた張り紙もしてあります。

旧館の方には男湯という名の混浴、新館の方には女湯があります。新館のおかげで混浴が苦手だという女性にも訪れやすくなっています。

まるで昭和にタイムスリップしたかのような廊下を進んでいくと脱衣所に到着します。

脱衣所内には仕切りがあるだけで、男女に分かれていません。ロッカーもない為、貴重品の管理に注意しましょう。

率直レビュー

施設名称 濁川温泉 新栄館 | 時代が止まったように錯覚する鄙びた秘湯温泉(北海道森町) * 2020/10/05 訪問
泉質 星 4.5

温度の違う3つの浴槽を好みに合わせて

泉質:ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉(弱アルカリ性低張性高温泉)

筆者は男性なので男湯に入浴しました。
男湯には3つの浴槽があり、それぞれ温度が違います。

体感で写真左奥が38度で2人ほど、右奥が43度で3人ほど、手前が44度くらいで5人ほど入れる大きさです。
温度は全て湯量のみで調節されており、熱くて入れないという場合は自分で水を入れて調整しましょう。

若干黄緑色のお湯は滑らかな肌触りで、ほんの少しアブラ臭が漂います。とろみがあり身体の温かさが持続する温泉で、湯上りスベスベな肌触りです。

浴槽の配管周りや床は析出物が大量に堆積しています。

それというのも1900年に創業しており、100年以上の年月を経た浴室だからこその光景です。各浴槽からオーバーフローするお湯は、川の支流同士のように合流し流れていきます。

浴室内の天井も高く、且つ屋根の中央部が塩ビで透明な為開放感もあります。訪問時は入浴中に通り雨が降りましたが、雨の音がダイレクトに聞こえてきて、屋内にして露天風呂の様な気分を味わうこともできました。

雰囲気 星 3.5

明治創業のレトロ感あふれすぎる内装

上述した通り創業が100年以上前ということもあり、古さはかなり目立ちます。しかし、廊下等には汚いといった印象は薄く、しっかりと手入れされています。脱衣所と浴室は水回りなので仕方ないかなと思いますが、100年という年月を考えるとかなり状態が良い方ではないかと思います。

脱衣所にある温泉分析書はかなり古いもので、日付を見てみると昭和10年(※1935年)という驚きの古さです。多少文字が読みにくい所もありますが、こんなものを拝めるとは温泉好きとしては本当に貴重な体験です。

 

■管理人からひとこと
この施設・・『朽ち』の美学が分かる、廃墟的レベルの古さが好きな人には巡礼推奨クラスの温泉施設です。

しかし、この古き良さを『汚い』と取ってしまう人には訪問不適な施設かもしれません。とにかく癖の強い雰囲気だと思います。。

充実度 星 2.5

典型的な昔ながらの温泉宿

〔浴室内設備〕
旧館に混浴の男湯、新館に女湯がありますが、今回は男湯についてのみ紹介します。

男湯にはシャワーがなく、代わりに水の出る蛇口があります。お湯は出ず、桶か柄杓で温泉を使う形になります。
シャンプーやボディソープはありますが、ボトルには使い古された感がある為、気になる方は自分のものを持ち込んだ方が良いでしょう。
施設内にはドライヤーを見つけることができなかったので、こちらも自分で用意した方が良いでしょう。

〔付帯設備〕
食事やゆったり休憩するような場所はありません。休憩できるところと言えば冒頭の写真のソファくらいでしょう。温泉以外でゆったりすることはできませんが、場所柄もあってか温泉を独り占めで来たので、温度の違う3つの浴槽で交互浴しながらのんびりと過ごすことをおすすめします。

 

その他

貴重品ロッカー×
アメニティ△
喫煙所○
駐車場○

 

管理人オススメ度 4.5 星 4.5 濁川温泉にひっそり佇む、『朽ち』の美学を味わえる明治創業秘湯温泉

アクセス

住所 〒049-2462 北海道茅部郡森町字濁川49
駐車場 あり
交通機関 濁川バス停から徒歩約10分
Webサイト なし
電話番号 01374-7-3007
料金 400円
営業時間 8:00~20:00
定休日 不定休
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