平山温泉 フローラ (熊本県山鹿市)

【源泉名】不明
【泉質】アルカリ性単純硫黄・弱放射能泉（低張性・アルカリ性・高温泉）　泉温53℃（分析書では48℃）
【成分】陽イオン83mg/kg　陰イオン127.2mg/kg（内 硫化水素イオン5.5mg/kg）
　成分総量210.2mg/kg　pH値9.72（ホームページでは9.9）　ラドン濃度20.1M-E/kg

こちらの温泉はふたつの源泉による混合泉で、pH9.7以上のアルカリ性の硫黄泉に加えてラドンが含まれていることから豊富な温泉効果が期待できます。

硫黄泉とラドン泉の基準値を両方とも大きく上回る成分量を誇る温泉は貴重です。期待できる効能としては、美肌や保温保湿効果、免疫力向上や鎮痛効果などが挙げられます。

打たせ湯や電気風呂も含めてすべての浴槽で温泉が使用されているのも嬉しいポイントですね。

湧出量は毎分285ℓで、3時間ほどで新湯と入れ替わるペースで加温・加水されていない源泉が贅沢にかけ流されています。

お湯は柔らかくトロミあり、湯の花も多く浮かんでいました。少し硫黄の香りが漂っていますが、ラドン泉も含まれているためかそこまでクセが無いようです。

シャワーにも温泉が使用されており、こちらの方が強い硫黄臭がありました。

浴槽の湯口付近は源泉に近い温度のためかなり熱めです。そのため、湯口からの距離によって好みの温度に調整する必要があります。

入浴後は芯から温まり、高い保湿感からか不思議と髪までしっとりしていました。

入り口付近のカフェスペースなどは新しく改装されたようで綺麗に整備されています。外の畑などのんびりと景色を眺めながらゆっくりと休憩できるでしょう。

そのほかにもフローリングや壁など綺麗にリフォームされているようですが、平成5年オープンということもあって、ちらほらと古い造りが見え隠れします。

そんなところも含めて味わいであり、今の時代に合わせて工夫している点も評価できるポイントといえるでしょう。

（浴内設備）電気風呂やサウナなど平山温泉内では豊富な設備

▼内湯

主浴：檜の四角い縁で広い浴槽です。縁は滑りやすいため注意してください。手すりも設置されています。

打たせ湯：2本の打たせ湯で2人まで同時に入れます。

水風呂：水もかけ流し状態で平均的な冷たさの水風呂です。

電気風呂：平山温泉では珍しい電気風呂があり、温泉が使用されているのも魅力的です。

▼露天

岩風呂（大）：広い岩風呂で、石橋や河童のオブジェなどのある浴槽です。複数の湯口から源泉が注がれており、場所によっては湯温が高温になります。植栽で綺麗に整えられていますが、囲いがあるため周辺の景色は見えません。ホームページでは囲いのない写真が掲載されていますが、現在は変更されています。

岩風呂（小）：2人ほどが入れるスペースの浴槽で、温度が低く設定されています。いつまでも入っていられますが、先客が動かない可能性もあるでしょう。

▼サウナ

男湯はL字の一段タイプで、5人程度が入れるスペースがあります。ホームページでは二段式で広そうな写真が掲載されていますが、女湯なのか改装されたのかは不明です。

▼洗い場

リンスインシャンプーとボディソープ備え付けられています。洗い場は内湯だけではなく、露天に出て別棟にもあります。

▼脱衣所

ロッカーは100円の返却式です。洗面台とドライヤーも設置されています。

（付帯設備）休憩所利用は別料金、カフェスペースは無料

▼食事処と休憩所

スペースを共有しており、休憩所のみを利用する場合は別料金として200円が必要です。

食事としては和食を中心とした御膳や定食が充実しています。

▼カフェスペース

コーヒーやオリジナルの美肌ドリンク、ソフトクリームなど豊富なカフェメニューがあり、外の景色を楽しみながら休憩できます。注文をしなくても休憩スペースとして利用可能です。

▼物産スペース

地元の野菜やお土産、温泉のオリジナルグッズなどさまざまな商品が販売されています。

▼マッサージ

アロマオイルリンパマッサージが提供されており、男性でも利用可能です。

▼飲用温泉

こちらの温泉は飲用としても利用可能です。外に温泉を汲む設備があり、フロントに申し出ることで専用の蛇口を受け取れます。

▼個室休憩所

個室は3箇所あり、2〜4名は2,000円、5名以上は3,000〜利用できます。

平山温泉は全体的に低価格で、フローラも450円という料金で極上の泉質を味わうことができます。

この日はたまたま入浴後に体調が悪くなったお客様がいましたが、そのときの対応が親切丁寧でとても素晴らしかったです。

水分補給や血圧測定などしっかりとした対応で、帰り際まで声をかけている姿を見て感心しました。

泉質も最高ですが、このような接客ができるからこそ高い人気を誇っているのだと思います。