川渡温泉 玉造荘 (宮城県大崎市)

単純硫黄泉（低張性弱アルカリ性高温泉）
成分総計990.4mg/kg　pH8.1　泉温45.2度

加水加温循環消毒なしの源泉100％掛け流し温泉です。鳴子温泉郷の全ての施設で温泉に入ったわけではないのですが、鳴子では基本的に100％掛け流し・あっても高温の為の加水くらいではないでしょうか。
温泉に入る前からインパクトが強く、浴室の扉を開けると川渡温泉らしいモール臭が充満しています。薄く濁った黄土色の温泉がドバドバと供給されています。

お湯を口に含んでみましたがほとんど味はありません。

手摺は温泉成分により変色しています。

お湯に浸かると柔らかい肌あたりでアルカリ性の為か少しだけトロトロとしています。メタケイ酸152.7mgの若干ヌルヌル湯が優しく身体をまとい、しっとりかつもっちりとした湯冷めのしにくいポカポカ温泉です。

入浴してよりお湯の近くでにおいを嗅いでみると、モール臭の中に塩化物泉のような塩辛さも若干感じます。しかし、分析書を見てみると塩化物イオンは20.9mgとごく少量。更に、鳴子温泉郷ではほとんどの源泉で硫黄を含んでおり、こちらもご多分に漏れず単純硫黄泉ですが、硫化系統温泉のにおいはモール臭にかき消されほとんど感じません。

泉質は成分総計990.4mgとギリギリ単純硫黄泉として掲示されていますが、成分の約半分である422.0mgを占めるのは炭酸水素イオンであり、分析書と実際に入浴した印象とでは何を信じれば良いのか分からなくなるような頭がこんがらがる変態温泉である事は間違いありません（褒め言葉です笑）。

鳴子温泉郷には大小様々な大きさ、業態のホテル・旅館が数多くあります。その中でも玉造荘は中～大規模の大きさであり、鳴子温泉郷の中では比較的大きい施設です。敷地も広く、宿泊客で満室でも日帰り入浴客の駐車スペースもそれなりに確保されています。

また、鳴子温泉郷内の旅館としても日帰り入浴可能時間が遅め(※訪問時　～19時)なので湯めぐりの〆としても利用しやすい施設です。日帰りだけでなく、周辺施設での宿泊の合間に利用するのも良いですね。

施設内は創業当初からの趣を残しつつもところどころリフォームされキレイなところもあります。全体的に古めの印象を受けますが清掃はしっかりとされています。

今回18時前後に訪問しましたが、日帰り客は数人いるものの独泉のしやすい状況でした。宿泊客もそれなりにいたものの、丁度夕食の時間でしたのでゆっくりと温泉に浸かることができました。

〔浴室内設備〕

露天風呂はなく内湯のみで浴槽は二つあります。
左側のメイン浴槽は8人ほど入れるもので43度くらいの温度です。

その横にはジャグジー浴槽があり、3人ほどが入れる41度ほどの浴槽です。ジャグジーはそれほど強いものではありません。こちらの浴槽ではより多くのお湯がオーバーフローしています。

二つの浴槽は分かれているように見えますが、仕切りの中ほどに穴があいており浴槽内で繋がっています。ジャグジー浴槽への直接の温泉供給が多くはない為、メイン浴槽との理想的な温度差が実現されています

〔付帯設備〕

脱衣所の前には娯楽室と掲示された腰を掛けられる空間があります。ここが日帰り入浴客の実質的な休憩所と言えるでしょう。

フロント前にもソファとテーブル3卓があります。

10:30～16:00の日帰り休憩であれば大広間での休憩もできるようですが、その場合入浴は11:00からとなっている点に注意です。

レストランも併設されており、利用可能時間は11:30～14:00となっています。夜はレストランは宿泊客の夕食会場になります。利用の際はフロントで食券を購入し、レストランで食券を提示するようです。

また、事前に予約すれば昼食付きの日帰りプランも用意されているようです。

喫煙所○
貴重品ロッカー○
アメニティ○
駐車場○