湯の峰温泉【つぼ湯】 (和歌山県田辺市)

[泉質名]　含硫黄-ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物温泉（低張性中性高温泉）
成分総計 1.746g/kg PH7.3 源泉温度53.5℃

湯船の底から温泉が自然湧出していて、湯の色は1日に7回変わると言われています。
私が訪れた際は、白っぽく濁った色をしていました。

源泉の温度は高めで、利用者自身で湯船横にある水道から加水し、温度調節できるようになっています。
加水するのは少し勿体ないような気もしますが、しばらく誰も入っていないと、とても熱くてすぐには入浴できないほどの熱さ。
実際に水道を止めて入浴していると、どんどん湯温が高くなっていき、足元湧出をまさに体感することができます。

温泉街一帯に硫化水素臭が漂っていますが、つぼ湯内はさらに香りが濃く、硫黄泉好きな方にはたまらないと思います。

ツルツルとした浴感で、すぐそばに流れる川のせせらぎを聞きながら、気持ちよく入浴できました。

木の板で囲われただけの建物内には、天然岩で出来た湯船と、すのこで簡素に作られた脱衣スペースがあります。

シャンプーや石鹸の使用は不可。かけ湯をして入浴します。

湯船は大人2人がちょうど入れる程度の大きさで、深さは1mほど。底には玉石が敷かれています。
足元からどんどん湧出する温泉は、板の隙間からすぐ横の川に流れていく、まさに天然の掛け流しです。

温泉内には、つぼ湯にまつわる物語が掲示されています。

・湯筒

川沿いには90度の湯が湧き出る湯筒があり、自由に卵や野菜を茹でることができます。
近くの土産物店では、そのまま茹でられるようにネット入りの卵が販売されていました。

・温泉くみとり場

10リットル100円で温泉水を持ち帰りできます。

・湯の峰温泉公衆浴場

通常、つぼ湯の利用者は、湯の峰温泉公衆浴場の「一般湯」または「くすり湯」にも一回入浴できます。

「一般湯」：石鹸使用可、加水あり
「くすり湯」：石鹸使用不可、加水なし

公衆浴場内には休憩所（有料：1時間500円）があります。
※湯の峰温泉公衆浴場:現在は建て替え工事中のため、2022年春頃までは利用できません。