湯とぴあ 雁の里温泉 (秋田県美郷町)

ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉
成分総計1.569g/kg PH8.4 42.1℃

泉質は塩化物泉。新泉質名はナトリウムー塩化物・炭酸水素塩泉で、加水・加温・循環のすべてを利用しているため、そこまで温泉らしい湯という感じはしません。

消毒も行っているため、若干塩素臭を感じます。

ただ、肌にぴとっと湯がつきツルツルする心地。ここらへんは、ナトリウム炭酸水素塩泉らしさが出ているのかなと思いました。

湯とぴあ雁の里温泉の運営は「あきた美郷づくり株式会社」ですが、こちらは美郷町観光協会など4組織が統合してできた組織で、湯とぴあは実施町の施設といった印象です。

そもそも美郷町は、仙南、六郷、千畑という3つの地域が合併してできた町なのですが、各地域に1つずつ温泉があり、それらは美郷町の三大温泉という扱いになっています。

さて、そんな湯とぴあ雁の里温泉なので、施設はコンクリート造りのシンプルな、コミュニティセンターのようないかにも行政の施設といった感じがします。古さはありますが、下駄箱など改修が見える箇所があり、清掃も行き届いています。

また、地元の家族連れ、ご老人が多く利用しており、とてもアットホーム。休憩スペースにはなんと野菜や花の種が売られていました。地元の人々の大切な憩いの場、生活の一部であることが強く伝わってきます。

[浴内設備]

▼内湯

温泉は、非常にコンパクトなスペースに、メインの浴槽と寝湯、打たせ湯、サウナがおさまっています。

洗い場もかなり狭いスペースなのですが、それでも12席ほどありました。

ちなみにシャワーの水圧が驚きの強さで、小さな子供が痛がっている光景を目の当たりに。大人でも少し痛いです。

窓からは木々が見えますが、立地的な大自然というより覗き防止の垣根が見えるといった感じです。

小さいスペースになかなかの利用客がいるので、時間をかけて入浴する雰囲気ではありませんが、入る湯船を選べる点はメリットです。

▼露天

露天風呂はありませんが、小さな涼み場所があります。サウナ利用者用の「ととのう」場所といったところでしょうか。

▼脱衣所

脱衣所は十分な広さがあり、ベビーベッド、ウォータークーラーがあります。

洗面台は3人分、ドライヤーは2本設置されています。

[付帯設備]

▼休憩スペース等

休憩スペースは、広いベンチスペースと、これまた広い大広間があります。寝転がって休めます。

自動販売機が5～6台あって喉を潤せるほか、軽い物産まで揃えた売店があって地元のジュース、お菓子が買えます。

▼食事

館内には食事処「雁の里」があります。平日は日中のみ、土日は中休みを挟んで夜も営業しているようです。

食事を挟んで半日～1日の滞在が可能です。

料金は400円と安く、この点も地域の人々に愛用される所以かもしれません。精算は現金のみです。

券売機でチケットを購入し受付を済ませて入館しますが、帰りはスルー。こののんびりした雰囲気も魅力の一つでした。

駐車場は、施設の入口横と正面に十分な量があります。貴重品のロッカーは、男湯・女湯の入り口前にあります。

◆おすすめのポイント

400円という安さでサウナや寝湯もあってコスパ良好

昼寝もできそうな大広間で時間を潰せる

◆ざんねんなポイント

ローカル感あふれるあまり、特にお風呂で若干アウェイ感を感じてしまう

体に染み込む温泉という感覚が少々弱い