深大寺温泉 湯守の里 (東京都調布市)

等張性弱アルカリ性温泉　
[泉質名]ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉
[成分量8.9g・pH8.1・泉温38.4℃]

地下1500mからくみ上げた湧出量122ℓ/分の濃い黒湯をほぼ全ての浴槽に提供している。
浴感もヌルヌルトロトロで肌との親和性が高い。

加温・循環・消毒表記があるものの黒湯独特の臭気も残されており、特段湯質が劣っているようには思えない。僅かに塩っ気も感じられる個性の強い湯である。

露天の壺湯が他の温泉より黒湯特有の匂いが強い感じがするが、その他浴槽も見劣りしない立派な湯である。

毎晩全ての湯を抜いて清掃し新たな湯を入れ替える分、塩素消毒は少なめ出来るという表記があり
運営者側の温泉に対する真摯な姿勢が伝わってくる。

内装は古めで古民家調の施設である。一部をそれっぽくした施設では無く、全体的にレトロ感が強い。
軽食コーナー付近にあるちゃぶ台や照明など、昭和レトロ感を感じさせる調度品も見受けられる。

売店コーナーの販売物も個性的で、入口には鎧や鳥の剥製なども飾ってある。
そしてテレビなどが設置されていないので、静かな館内で都会の喧騒を離れた空間を味わうことが出来る。

浴室内も例外でなく、内湯は田舎の旅館にあるような檜風呂で川崎の『志楽の湯』のような秘湯感を漂うわせる雰囲気。

露天も人口の植栽では無く自然の木々に囲まれており開放感は抜群、夜もライトアップされており何かしら趣向の凝らされた空間を感じられる。

自分的には夜もいいのだが自然風景を楽しめる日中の方が、この施設の良さを引き出している感じがする。

その他洞窟風呂や滝見風呂・プロジェクトマッピングが導入された浴槽小屋など他の温泉ではあまり見られない造形が数多く見られ雰囲気目的で訪れても満足できるだろう。

【浴室内】

内湯は10人くらいが入れる檜風呂と『塩釜風呂』と称する、地下熱(?)を利用した変わったミストサウナのみの構成。ここのミストサウナは造りや原理が個性的で他の施設より発汗しやすいような気がする。

露天も壺風呂や洞窟風呂、香り風呂・滝見風呂など、変わった、他ではあまり見られないような浴槽もいくつか提供されている。

もちろん水風呂などもあり、特に露天左奥にある滝見風呂は不感温度帯で提供されているため、ずっと温泉に浸かっていることが出来る。

【付帯設備】

スーパー銭湯と比較すると小さめな施設で混みあうと手狭になりそうな危険性を孕んでいる。
しかしながら、比較的人は少なめで平日であればそこまで難儀する事は無さそう。

中庭に足湯が設けられていたりおしゃれなベンチがあったりする。食堂・軽食コーナーも設置されている。

岩盤浴も800円で利用できる。間接照明がきいた静かな空間だが一部屋のみであるのでそこまでお得感は感じられない。

なおうたた寝処は館内の大きさと比してみると広めで薄暗い空間であるのでゆっくり仮眠も可能である。

以前はクレジット使用が出来なかったが、最近ではクレジットだけでなくpaypayも使用できるようになっていた。

料金プランも多彩で1時間コースや、21時以降入館のコースだと割安で入館できる。

東京の南側の人には『志楽の湯』を勧めるが東京西部(杉並以西)に住んでいる人で雰囲気重視の人には是非こちらをお勧めしたい。
心も体もリセット出来る素晴らしい温泉でした。

貴重品ロッカー〇
アメニティ〇
喫煙所〇　一階脱衣所手前
駐車場〇

■メリット
ヌルりとした黒湯温泉
自然や秘湯感を感じられ意匠を凝らした空間で雰囲気抜群
全体的にレトロ感ありで静か
うさぎが飼育されている
不感温度の浴槽あり
ミストサウナが個性的
駐車場無料
送迎バス運行
クレジット使用可

■デメリット
館内はコンパクト気味
駐車場が初見だと迷うかも